ご相談前の状況
ご夫婦そろって高齢者施設で暮らしておられるお客様より、「自分たちにもしものことがあった場合の備えをきちんとしておきたい」とのご相談をいただきました。お二人の間にお子様はいらっしゃらず、いざというときに遺された配偶者が煩雑な手続きや相続人との対応に悩むことのないよう、安心してこれからの生活を送れるようにしたいというお気持ちを強くお持ちでした。
ご相談後の対応
ご相談を受け、それぞれが亡くなった場合、残された配偶者にすべての財産を相続させる内容の公正証書遺言を作成
認知症などによって判断能力が低下した場合に備え、お互いを後見人とする任意後見契約を締結
最後まで安心できるよう、当事務所が遺言執行者となり、あわせて死後の手続き全般をお引き受けする契約も取り交わしました。将来起こりうる可能性を丁寧に想定し、一つひとつ手続きに落とし込むことで、ご夫婦にとって「これで安心できる」と思える体制を整えることができました。
当事務所からのコメント
本件では、お二人が互いを思いやり、「配偶者に迷惑をかけたくない」「最後まで自分のことは自分で決めておきたい」というお気持ちがひしひしと伝わってきました。お子様がいらっしゃらないご夫婦にとって、亡くなったあとの財産の手続きや万が一の判断能力の低下への備えは、とても重要なテーマです。
そこで私たちは、遺言・任意後見・死後事務・遺言執行という4つの柱で、今後の生活とその先にある未来を支えるサポートをご提案しました。手続きをすべて終えられたとき、ご夫婦が「これで安心して過ごせる」と笑顔でお話しくださった姿が今でも忘れられません。これからも、ご依頼者様の想いに丁寧に寄り添い、「安心を形にする」お手伝いをしてまいります。