遺産分割は、いつまでにすればいいの?

被相続人が遺言で最長5年間、遺産分割を禁止した場合を除き、相続人はいつでも協議で遺産分割をすることができます。

そして法律上遺産分割を、いつまでにしなければいけないといった期限はありません。

相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内というのは、相続税の申告・納付期限で、遺産分割協議成立までの期限ではありません。

しかし、遺産分割協議をせずに長期間放置しておくと、当初の相続人が亡くなり、その相続人の相続人(次の世代で)の間で遺産分割協議をすることにもなりかねません。

そうすると、遺産分割協議をあまり会ったこともない親戚同士で話し合わなければならず、遺産分割協議の成立はますます困難となります。

時の経過とともに、相続財産の把握も不明確になり、寄与分(誰がどのくらい貢献したか)や、特別受益(どのくらい特別の財産をもらっていたか)などの証明も難しくなります。

遺産分割協議が成立しなければ、財産の名義変更ができず、相続財産が不動産の場合、売却も賃貸もできないことになります。
誰が財産の管理をするのか、財産管理をした費用を負担した場合誰がどのような割合で精算するのかという問題も生じます。

このようなことから、遺産分割協議は、できる限り早期にする方が望ましいといえます。